昨年ラジオで初めて耳にした時すぐに気に入った歌。
だけど、うちはラジオの受信状態が万全でないうえにでかい音で鳴らすわけにもいかない。だからまともな音質と音量で聴いたのは今朝が初めて。
やはりこれはすばらしい。
まず、ボーカル(の子というらしい)の声がすばらしい。天然エフェクター内蔵。天然グラムロック。理屈抜きに好き。
アレンジもすばらしい。リリカル(叙情的)なピアノが余計ではないかという意見がありそうだけど、わたしはよいと思う。ヒリヒリしたサウンドを際立たせる効果があるし、唄いと語りが相半ばする歌唱に合っている。
ビデオも示唆と批評に富んでいてオモシロい。
このビデオの視聴は、演奏中の自分たちの姿が映っているパソコンの画面を見つめるバンドメンバーを見つめるニコニコ動画ユーザーのコメントが流れる画面をバンドメンバーとニコニコ動画ユーザーを含むすべてのネット市民が見つめる形になる。
これを一般化した表現にすると、
自分を見る自分を見る他者を見る自分と他者を自分と他者と真正第三者が見ることによりこれらの人たちがすべて世界の当事者として連帯することになる
ということになる。
これは現在進行中のメディア革命の本質にほかならないといえるだろう。
こうなると、神聖かまってちゃんの神聖は「真正・真性」とかけているのかもしれないという気になる。
そうなると、「真性かまってちゃん」っていうのは誰のことなんだろう?と気になるのだが、肥大した自意識を排して(笑)まともな答えを言えば、わたしでありあなたである、ということになるのだろう。
そういうわけで、この歌はいわゆるロックの初期衝動を赤裸々に記録したカタルシスのドキュメンタリーであると同時に文化的滋味も具えた有意思(ヨウイース)な作品だと言える。スバラシイ。
2011.4.18月曜