2011年12月12日

高橋源一郎『ゴーストバスターズ』読了

高橋源一郎『ゴーストバスターズ』
講談社1997/6/27刊行単行本
368ページ

開始2011/11/27日曜日
読了2011/12/11日曜日

感想

「広漠」
むなしさとのどかさ
くりかえし
個体と全体の関係
時間と空間、世界の構造

天上の神でも
地をひたすら行く人でもなく
時々低空を飛ぶ超人マン
自己の作家性の定義

世界を語る者は自分をも語らなくてはいけない

これは小説だ!
おれは小説家だ!

荒野と森林
広がるもの
包み込むもの
抱くもの
抱かれるもの

「バカヤロー」
「分かるよ」
「分かってたまるか」
「それも分かるよ」

バン!
あうー

ゴーストってなんだろう
死んだ人?
死んだ神?



2011.12.12月曜
ラベル:小説 文学 読書
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2011年10月15日

「俗物図鑑」による爆笑で体調を崩す

8月に読み始めた筒井康隆大先生の「笑犬樓よりの眺望」
これを今月読み終えた
それに続いて五日ほど前から「俗物図鑑」を読んでいる
詳細は省くが(後日(^-^)特筆すべき登場人物のリストを作りたい)
あまりの面白さに爆笑の連続
絶唱ならぬ絶笑と呼ぶべき状態に陥る
数十秒もそうした笑いが止まらない時もあって
体の調子がすっかりおかしくなってしまった
おそらくアドレナリンが大量に出たために
エネルギーの使われ方が変化してしまったのだろう
お腹がやたらにすいてしょうがない
<おもしろい小説ほどおもしろいものはない>
この思いを新たにした
目下文学界にささやかな貢献をしようと目論んでいるのだが
筒井翁の偉業に中てられているせいで
鍵盤を前にすると風呂上りのように呆然となる
喉はからから
頭はぴくぴく
命を落とすことのないよう注意したい
自覚症状としては爆笑熱により
間脳圧が増している気がする
前頭むくむく
側頭ひくひく
休み休み読みたい

2011.10.15土曜
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2011年05月30日

開始看京極夏彦的『狂骨の夢』

 一昨日5月28日に京極夏彦の『狂骨の夢』(ノベルス版)を読み始めた。現在40頁まで進んだ。
 前二作の読み心地は大方忘れてしまったが、明らかにそれらよりも読みやすいのではと感じる。リズムがよい。
 関口はまだ出てこない。出てくるのかどうか。出てくるとしたらいつなのか。この関心がバックグラウンドタスクになった状態で読んでいる。

 伊佐間がマラリアに罹り死線をさまよった際に見たあの世の情景に触れて、昔私の親類が死に瀕した時お花畑を見たと語っていたのを思い出した。その人が三途の川も見たかどうかは忘れてしまったが、臨死体験のパターンに多様性が見られないのは興味深い。臨死状態では個々人がそれまでに得た情報や体験の集積を超越した民族的あるいはひょっとすると汎人類的なBIOSに該当する脳の領域がスキャンされるということなのだろうか。それとも三途の川やお花畑といった類型的イメージの刷り込みの有無に左右される問題なのだろうか。

 おそらく関口はこのようなことを四六時中考えているのだろう。

2011.5.30月曜
ラベル:小説 読書 文学
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2011年05月22日

川上弘美「七夜物語」連載終了

 5月5日、朝日新聞朝刊に連載されていた川上弘美さんの「七夜物語」が完結した。
 わたしは一時期この小説を読む余裕すらなかったので話の筋がつながっていない部分がある。しかし、終盤は毎日読むことができた。身につまされるメッセージも多く、少し居心地が悪くなった。金の輪には苦笑せざるを得なかったが腹は立たなかった。
 連載が始まって間もない頃、ひどいタイトルの記事をここに書いてしまった。あれは感じたことをクッションを置かずに書いてしまったもので、よからぬ考えは微塵もない。
 ただ、振り返って客観するに、どうもわたしは(斎藤美奈子さんも含めた)ちょっと気になる年上の女性にきついことを言いがちなようだ。甘えの一形態だといえるだろう。これはわたしに姉がいないせいなのだろうか。
 「七夜物語」に話を戻すと、この小説はいろいろと考えさせられるところが多いよい作品だ。<文章のみによる総合芸術としての小説>を感じた。先日このブログにヒッグス粒子は光子の同位体ではないかという思いつきを書いたが、実はこの思いつきの契機となったのはこの小説のクライマックスである光と影との闘いなのである。
 仄田くんが性格を二の次にして美しい子供たちに心奪われるくだりなどは、外見と内面の美醜の二次元マトリクス問題が要素となっていて、「風と共に去りぬ」のように人間が存在し続ける限り常に向き合わねばならない普遍かつ原理的な問題をわたしたちに突きつけている、といえる。
 ヘンタイよいこにもふつうのよいこにも読んでほしい作品だ。

2011.5.22日曜
ラベル:文学 小説
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2010年08月09日

トルストイ「戦争と平和」第一編読了

 昨日トルストイの戦争と平和の第一編を読み終え、第二編に入った。この小説を読み始めたのは3月20日。おそろしくのろい足取りだった。平凡社のロシア・ソビエト文学全集に入っている米川訳を読んでいるのだが、第一編は114頁まで。一日あたり一頁にも満たない遅さだ。主な原因として考えられるのは下の二点。

・Gyao地獄
アニメや韓国ドラマを見るのに忙しい。朱蒙に加え、チャングムも見始め、「オンエアー」も見るかもしれないという状況。アニメは聖痕のクェイサーが終わらないうちにフランダースのぽこ犬(ポコラッシュ)も見ることにしてしまった。

・深夜を待たず眠くなる
午後10時か11時台になると頭がむにゃむにゃするようになった。以前はふとんにもぐり込み消灯前の30分ないし1時間、心置きなく小説の世界に心遊ばせるのが楽しみだったのに、今はその前に睡魔に襲われ、「ねむいねむい、さっさとぽこねむりするしかないぽこ」とつぶやきながらパソコンをそそくさと終了する毎日。

 この調子だと今年中に読み終わらないのは必至なので、秋口から毎日一時間は読むようにしなければならない。ページ数としてはあと一千以上あるだろうが、一時間ずつ読めば二ヶ月くらいで読了できるはずだ。

2010.8.9月曜

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2010年07月03日

村上龍の犯行声明に大爆笑〜『熱狂、幻滅、そして希望 フィジカル・インテンシティX』の感想

村上龍『熱狂、幻滅、そして希望 2002FIFA World Cupレポート―フィジカル・インテンシティV』(単行本)

開始 2010.6.22火曜
終了 2010.7.02金曜
光文社刊 2002年8月5日初版一刷
本文225頁+あとがき4頁+付録5頁
本文書式:40字×16行/頁

感想

読んでよかった。村上龍のむすっとした顔に正対しているような気分になりながら、もうちょっと日本戦の内容を詳しく書けないものか、とか無理やり日本社会論にもっていかなくてもいいよ、とか、いちいち大マスコミと先鋭的作家たる自分の違いをアピールしなくてもいいんじゃないの、などとときに思いながら読み進めたのだが、昨日204ページにある村上龍の犯行声明が大受け、5分間くらい腹を抱えて大笑いしてしまった。

村上龍の犯行内容:
長居競技場では特別な客のための専用出口が確保されていたために、一般客の退場が遅々として進まなかった。村上龍は立腹し、出口を塞いでいたプラスチックの柵を壊して外に出た。

わたしは刑法はまったく勉強したことがないけれど、彼の行為は刑法第261条が規定する器物損壊罪に該当すると思われる。三年以下の懲役又は三十万円以下の罰金若しくは科料に処せられてもおかしくない(ただしこの罪は親告罪)。

興味深いのは、このような行為を公の場で堂々と自白する有名作家の心性だ。村上龍の心中は「おれは理不尽な状況に抑圧され隷属するしかないあまたの凡人とは違う独立自尊の気概を持った真のエリート(キリッ」ってとこなのだろうか。わたしも彼と同じカバラ誕生数11なのでわからないこともないけど、11の霊性の高さは感じられない行いだと思う。単なる有名人の思い上がりととらえられてもしかたのないところだろう。

とにかくこの一節で大笑いさせてもらったのでこの本には大満足。収録作品ごとに初出が明示されていない(巻末にまとめて列挙)のでわかりにくい、とか、一報告あたりの文字数が少なくて物足りない等の不満は吹っ飛んでしまった。

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2010.7.3土曜
ラベル:サッカー
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2010年06月22日

開始看村上龍的《熱狂、幻滅、そして希望》

 今天傍晩在旧書店買了村上龍的《熱狂、幻滅、そして希望 2002 FIFA World Cupレポート―フィジカル・インテンシティV》。回家後立刻開始看。

 村上龍がサッカーについてごにょごにょ書いていることは知っていたが、スポーツについて物書きがあれこれ書くこと自体に関心がなかったし、村上龍についても「いつ見ても不機嫌そうなおっさん」としか思っていなかったので彼のサッカー論を読む機会がなかった。

 しかし? なんと?(谷村sakaei風)、村上と中田英寿がともにカバラ誕生数が11であることを今日の午後に知ったので、彼らの言動についてにわかに関心を持つに至ったのだ。
 彼らはカバラ誕生数だけでなく血液型まで同じO型である。

 占いの観点からはまず二人の対談本『文体とパスの精度』
を読むべきだと思われるが、ワールドカップ開催中なだけに本書を読むのも悪くないだろう。日本代表チームの8年前と今の違いを味わいたい。



2010.6.22火曜
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2010年03月21日

開始看トルストイ的《戦争と平和》

 昨日レフ・トルストイの代表作「戦争と平和」を読み始めた。元々この作品とドストエフスキーの「カラマーゾフの兄弟」を読むのは今年の目標として年初に掲げていた。具体的にいつ頃読むか漠とした考えもなかったが、おとといの夜に今年はトルストイの没後百年にあたることを知り、この記念の年に「戦争と平和」を読めば生涯忘れようもない出来事になるだろうと思い至った。そこで昨日の朝、平凡社版ロシア・ソビエト文学全集中の三巻のうち上巻をほとんどの時間をすごす部屋に持ってきた。
 布団の上に寝転んでたぶん一時間以上は読んだが昨日は9頁までしか進まなかった。読者への配慮とみなせる導入部がなく、いきなりロシア貴族の神妙で濃厚な会話から始まるので、目をつぶったまま象におそるおそる触れるように慎重に進まざるをえない。人物の関係を俯瞰できるようになるまで手こずりそうだ。

2010.3.21日曜

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2010年03月19日

コナン・ドイル『緋色の研究』読了

アーサー・コナン・ドイル『緋色の研究』
光文社文庫 新訳シャーロック・ホームズ全集
2006年7月20日初版1刷
翻訳:日暮雅通

開始 2010.3.7(日)
終了 2010.3.19(金)

書式
41字×17行(小説本文に限る)237頁(本文214頁まで)



メモ
第一部は退屈だったが、第二部には引き込まれた。
ウィギンズ少年が率いる少年探偵団という要素が含まれることを初めて知った。乱歩の少年探偵団はこれが原型なのだろうか。

2010.3.19金曜
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2010年03月05日

看完中井英夫的《虚無への供物》

創元ライブラリ・中井英夫全集[1]『虚無への供物』
2010年1月8日開始
2010年3月4日23:20に本編を、5日14:51に本書全編を読了した

書式
42字×18行/頁
本編679頁+空頁+あとがき1頁
全編760頁+付録4頁



2010.3.5金曜

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2010年01月22日

『風と共に去りぬ』読了

マーガレット・ミッチェル『風と共に去りぬ』
大久保康雄、竹内道之助訳
新潮社 1993.2.20発行(全一冊)
開始 2009.11.9
読了 2010.1.22 午後10時台
1217頁(本編1204ページまで+訳者あとがき)
本編書式 25字×24行×2段組、全63章
 
2010.1.22金曜
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2010年01月07日

開始看中井英夫的《虚無への供物》

 晩上開始看中井英夫的《虚無への供物》(創元ライブラリ 中井英夫全集(1))。

2010.1.7木曜

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2009年12月27日

江戸川乱歩『怪奇四十面相』読了

 昨日読み始めた乱歩の『少年探偵7 怪奇四十面相』(ポプラ社)を今日の13時45分に読み終えた。

46字×15行×206頁
昭和39.8.30初版 昭和51.10.30 38版

 『風と共に去りぬ』をすいすい読み進められないことに因る心の重苦しさから逃れるために浮気してしまった。あっという間に読み終わった。食べ物にたとえるとあっさりした塩味。風と共に去りぬは濃厚なソースにまみれてこってりしているので一章分、だいたい20頁読むとお腹がいっぱいになってしまう。スリルとサスペンスの展開のことのほかに、ふだん意識しないようにしている男としての自分、人間としての自分、ひいては資本主義と男女間の奴隷制とか、いろいろなことを考えさせられるのでぐったりしてしまう。
 江戸川乱歩が子供向けに書いたこの小説は語りが読者との対話式であり、紙芝居を見ているようで楽しかった(ぽこの子供時代には紙芝居のおじさんが町内の児童公園にやって来ていた)。小学生の時分に読んだときは作品を高みからじっくり見渡すことができなかったはずだが、さすがに今は余裕綽々、軽い読み物、完全な娯楽として享受できる。この作品に教育的効果を見出すならフェイルセーフの重要性に自然と思い至ることかなどと考える余裕もあった。

2009.12.27日曜

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2009年09月18日

看完ローリー・リン・ドラモンド《あなたに不利な証拠として》

ローリー・リン・ドラモンド『あなたに不利な証拠として』
駒月雅子訳 ハヤカワ・ポケット・ミステリ
開始 7月17日金曜日
終了 9月15日火曜日
26字×18行×2段(本編のみ) 308頁(本編303頁まで)

感想

 すばらしい。優れた文学作品ならではの満足感を得られた。

 ほとんどの作品が一人称で語られている。この作家はその形式について十分な自覚を持っている。一人称で語るならこういうふうに書かなければ意味がないという自分なりの方法論を確立している。女性警察官の一人称の語りと「写実的かつ生理的」(訳者あとがき)な描写が作品に重苦しさと同時に開放感や浮遊感を与えている。一人称で綴るという方法論について考察が足りていなかった京極夏彦『魍魎の匣』
と相前後して読んだのでよけいにこの点のすばらしさが印象に残った。特に最後のサラ編の最終場面での語らずに見せる態度の徹底は小説作法の手本となる。じっくり時間をかけて小説の書き方を身につけた者の抑制的な描写がすばらしい。自意識過剰の作家ならあの場面は心情の過剰な吐露に覆われていただろう。この態度がこの短編集全体をリドル・ストーリーの単なる集合ではない、もっと上方へ昇華した何か、人生の悲哀を知る者への賛歌と挽歌の唱和へと導いている。
 小説は長編に限る。短編は読者を中空に置き去りにしがちな罪深いものだとわたしは思っている。だが、主人公の職業が女性警察官だという一貫性を持ち、別異の主人公が同時に登場する逸話も用意されているこの作品群については短編のよさばかりを味わえた。この作品の中には完全な終焉はなく、終わったものがことごとく始まりの刻を告げている。それがこの短編集全体に沈殿した現実からの出口を与え、読後に一抹の清涼感をもたらしている。これは小手先の技術のなせる業ではない。書くべきものを自覚している者にしかない小説の正義であろう。
 この作品は威風堂々たる大作ではないが、完成度の高さは随一である。華麗な音楽は流れていない。だが流れる時間が詩的にきらめいている。ドラモンドの長編をなるべく早く読みたい。限られた執筆時間で紡がれた物語がどんな色合いを有しているのか。どんな形ののぞき穴が読者に用意されているのか。
 ドラモンドは小説家として強固な基盤を持っている。付け焼刃ではない方法論と訓練された洞察力を具有している。多くの作家が彼女に学ぶべきだろう。

2009.9.18金曜

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ラベル:文学 小説
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2009年09月01日

看完ウールリッチ《黒衣の花よめ》

今日朝食前にコーネル・ウールリッチの『黒衣の花よめ』(原題:The Bride Wore Black)を読み終えた。解説を入れると306頁(本編301頁まで)あった。解説によるとウールリッチの最初の長編推理小説として1940年に発表されたとのこと。

読み終わってみるとあっけない結末だった。余韻が乏しい。パズルが一気に完成した後みたい。結末部分に犯人の心情を細かく書き込まなかったのは1940年当時の推理小説の平均的な作風と比べてどうなんだろう。構造的にとてもきれいでサスペンスの盛り上げ方もすばらしい良作だけれど、パズル性を損ないたくなかったのかな。

謎が深まっていく過程を十分に味わえたし、最後の章では読者を惑わすひっかけもあった。ミステリーに求めるものがしっかりあったので満足できる作品だった。なによりも『魍魎の匣』と違って、途中で嫌気がさしたり、語り手に怒りを感じたりするという障害が発生しなかったのがありがたい。

名作の誉れが高いという『幻の女』もいつか読んでみたい。

2009.9.1火曜

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2009年08月27日

開始看コーネル・ウールリッチ《黒衣の花よめ》

コーネル・ウールリッチ『黒衣の花よめ』
平賀悦子訳
春陽堂少年少女文庫 1979.10.5発行
39字×14行×?頁
開始2009.08.21金曜日

『魍魎の匣』の後だけにおもしろい
ちゃんと情景が目の前で動く
謎が深まっていく過程も味わえる
殺人は続くのか否か
犯人は同一人物なのか
動機はなんなのか
今のところ過程を味わえる良作といえる

2009.8.27木曜

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2009年08月24日

看完大塚英志的《キャラクター小説の作り方》

大塚英志『キャラクター小説の作り方』(講談社現代新書)
開始8月12日
終了8月20日夜

定価税別760円
40字×16行×309頁

サウンドポエム完成間近の時期だったので、答え合わせをする感覚で読んだが、内容が途中から急激に高度になって驚いた。きんぐ〜のテキストは3年前に生まれたものなので心理的に余裕があったのは幸い。

小説作成に関する具体的なアドバイスの部分はとてもおもしろかった。

ただぽこは詩人なので、こういう計算ずくのメソッドではベースキャンプまでしか行けないなと思った。小説というのはここまで要素還元して組み立てなきゃいけないのか、面倒だなという感じも。

まんがもテレビもろくに見ないぽこのふにふにした嗜好と比べるとスニーカー文庫みたいな小説とやらは、かなり鮮明な絵を描出する小説群なのではないかという想像を得た。

大塚英志の本を読むのは初めてだった。とてもわかりやすくてスイスイ読み進めることができた。ほんとうに頭のいい人の文章だと思った。

2009.8.24月曜

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ラベル:小説 文学 評論
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2009年07月24日

開始看ローリー・リン・ドラモンド的《あなたに不利な証拠として》

 7月17日金曜日、ローリー・リン・ドラモンドの短編小説集『あなたに不利な証拠として』(ハヤカワ・ポケット・ミステリ)を読み始めたぽこ。

 この作品には、男性社会である警察機構に生きる女性を描いた十の短編が収められているぽこ。
 五つある部にはそれぞれ主人公となる女性の名前がつけられているぽこ。

 昨日23日、最初の「キャサリン」(三編で構成、80頁まで)を読み終えたぽこ。どれもすばらしかったぽこ。文学作品でしか味わえない芳香があったぽこ。特にキャサリン自身が自分の内面を物語る最初の二編は詩的きらめきと官能性があり、短いけれど麗しい読書体験となったぽこ。

 エルモア・レナードはこの短編集を読み、この作家の書くものは全部読みたい、と言ったらしいけど、その逸話にもうなずけるぽこ。この作家には作家ならではの洞察力と詩的表現力があるぽこ。それはどぎつさや凄みのあるものではなく、ほのかに香るようなものだぽこ。残りの作品も楽しみだぽこ。

2009.7.24金曜

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